腰椎分離症と腰椎すべり症
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腰痛
腰椎分離症とすべり症
前回、脊柱管狭窄症と腰椎椎間板ヘルニアについてお話しました。
今回は腰痛でとくに有名な疾患である腰椎分離症とすべり症についてお話させていただきます。
腰椎分離症とすべり症は腰椎椎間板ヘルニアとは180度変わった症状や予防法になるため、すごく重要な疾患になります。
意外とスポーツをやられている方に多いので紹介させていただきます。
私たちは普段何気なく生活を送っていますがその日常生活での動作や姿勢において背骨の一つである腰の部分である腰椎は重要な役割を担っています。
間違えやすい疾患として腰椎椎間板ヘルニアの投稿で上げましたがどんな疾患でどのような症状があるのかを今回お話していこうと思います。
目次
1腰椎分離症とは?
2症状
3間違えやすい疾患
4当院での治療
5予防
6まとめ
1腰椎分離症とは?
腰椎分離症は腰椎における関節近くの疲労骨折です。一般的には完全に骨折していないものから骨折して経過しすぎて偽関節になってしまった状態すべてを含めて腰椎分離症と定義されています。
よく似た言葉として腰椎すべり症という言葉がありますが、これは腰椎分離症が重症化していく過程で前に突出してしまうものをいいます。
大まかにいうのであればほぼ同じと考えてもらって大丈夫です!
この分離症は特に中学生男子や運動選手(特に野球や空手)に多く、ある病院では来院時にはすでに偽関節になってしまっている分離症が4割もあったと報告されています。
2症状
主には腰を反らしたときの痛みだが、捻った時に痛みが出る方もいます。
また、時には坐骨神経痛として臀部や太ももの後ろにも痛みを訴える方もいます。
3間違えやすい疾患
梨状筋症候群やヘルニア、仙腸関節炎等が間違われやすいものとなっております。
ヘルニアに関しては過去に別記事で投稿していますのでそちらをご覧ください。
梨状筋症候群
坐骨神経の通り道でお尻のところでは梨状筋といわれる筋肉が関与します。
この梨状筋が何らかの要因により神経を絞めてしまうことにより坐骨神経に沿った痛みを発します。
仙腸関節炎
仙腸関節に何らかの要因で炎症を起こしいろいろな障害を起こす疾患です。
機序として、仙腸関節が化膿して炎症を起こす場合と関節自体の機能不全により炎症を起こすのが主だといわれております。
症状としては、仙腸関節付近の痛みや下肢に及ぶ痛み、ひどいときは荷重をかけるのが痛いため、立ったり、歩いたり、座るのですら困難になる場合もあります。
4当院での治療
先ず、治療は骨癒合が期待できるものの多くは当院でも回復する見込みがあるが、癒合がほとんど見込めず重症化してしまっているものは手術を勧めたり、もしスポーツをしているのであれば不本意な事を伝えることがあります。
そのため、すこしでもおかしいと思ったら抱えずに早期に来ていただくことで良好な結果になることが多いです。
腰椎分離症になる方のほとんどは腹圧や背筋、腹筋による体幹の安定が出来ていない場合や、他の関節の可動範囲が狭いため、腰を捻ったり、反らしたりするときに分離部に負担がかかりすぎている場合が多いと経験的に思います。
そのため、なるべく腰椎を施術するよりも近接する関節や離れた関節の動きを良くすることにより、負担を減らしていきます。
また、痛みが強い場合は、温熱療法や微弱電流等を使い、痛みを軽減していきます。
日常生活ではコルセットを着用してもらい、かつ腰に負担のかかる動作を説明し、なるべくそれを避けてもらうようにこちらで説明をします。
当院ではコルセットも販売しておりますのでもしほしい方がいればご相談ください。
5予防
予防としましては腰を捻ったり反らしたりすることなく、運動を遂行できるように、身体の使い方を考えてもらうことと、体幹を安定させるようなトレーニングを行っていただくことにより、予防できると考えています。
腰を捻ったり、反ったりする動作で負担が強くなるので、この動作をいかに減らせられるかだと思います。
捻るという動作も反るという動作も腰だけで行う動作ではないのでそういう考え方も良いと個人的には思います。
また、体幹を安定させるトレーニングなのですがたくさんあります。
そのためなるべく自分のレベルにあったやり方をやっていただきたいので、あえてこちらでは紹介しません。
もし知りたい方がいれば当院へお越しください。
カウンセリングと検査を行ったうえでお伝えさせていただきます。
6まとめ
・腰椎分離症は早期発見と早期に治療することが大事になります。
・重症化してしまうとスポーツが最悪出来なくなりますし、手術が必要になる疾患です。
・腰を反らしたときの痛みが特に特徴的です。
・体幹の安定も重要になってきます。
腰部の疾患は軽視してしまうと大変な疾患が多いため、専門家と一緒に治療を進めていく事をオススメしています。
もし、腰痛で気になる方は当院までご相談いただくかお越しください。